こんにちは。tsukkyです。
認知症の症状として…よく「徘徊」という言葉を耳にすることがあるかと思います。
私の母はもともと電車や交通機関などに疎く、一人で遠出をするようなことはなかったので、そんな遠くに行ってしまうようなことはないだろう。と、思っていました。
ただ、言動がおかしくなったり、鍵を無くしたりすることがあったので、早めにGPSを持たせるようにしました。
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母が出かける時には必ず鍵をかけて出かけると言う、習慣を利用して、GPSはお守り袋に入れ、首から下げられるようにした鍵と一緒につけて、持たせるようにしました。
デイサービスに行き始めた頃、デイサービスに行く前日、当日の朝に連絡をしても、買い物に出かけてしまったりして迎えに来た時にいない。などと言うことが良くあったので、そのたびにヤキモキしていました。
GPSを持たせるようになってからは、迎えの方が来た時にいない。と連絡がきても、慌てることなく、GPSで今どこにいるか探すことが出来るのでとても助かりました。
母は、買い物に行くことだけは、行くのですが、買ったことを覚えていないので、同じものをいくつも買って来てしまいます。
(その同じものがいくつもあるのも困っていましたが…)
買い物に行くな。と言っても、行ってしまうのも困りものでした。
主婦の性とでもいうのでしょうか…?!
実家近くの大型スーパーは24時間営業なので、明け方近くに買い物に行ってることも…(@@;)!!
レシートの時間を見てびっくりしました。
時間の感覚が無くなってますから、そんなこともしばしばあり…
このGPSの素晴らしいところは、探す機能だけではなく、万歩計の機能も備わっていて、「カロリーデータ履歴」と言う情報も入手できるところです。
「カロリーデータ履歴」とは、GPSの端末を持って歩いた歩数を時間ごとに、グラフに表示される履歴です。
今いる場所を探すだけではなく、何時に何歩、歩いたと言う記録が残るので、例えばグラフの4時のところに歩数が記録されていれば、その時間、鍵を持ってどこかに出かけたと言うことがわかるのです。
毎日が推理小説に出てくる探偵のような感じでした。
いつでも、GPSのアプリで、母の位置を探している自分がいました。
まるでストーカー?!
いつの間にか…私、GPS依存症っぽくなっていました。。(つД`)ノ
母の居場所がわかるだけで安心できたのです。
母にも、「徘徊」と言うか…どこに行ってたんだろう?!
みたいな出来事が何度かありました。。。
ある日、兄のお嫁さん(義姉)から「〇〇警察署から連絡が来て、お母さんのバックを遺失物として預かってるって。」と連絡がありました。
まず、なぜお義姉さんから連絡が来たのだろう?!
その母のバッグの中に、兄の名刺が入っていたので、警察署の方が兄の職場へ連絡→兄から義姉さんへ連絡し、私に連絡してくれた、と言う流れだったらしいです。
バッグの中には現金もあるので、署まで取りに来て欲しいと言うので、行ってみました。
確かに母が小旅行などで使っていたバッグでした。
実家の隣駅にあるビルのトイレに置いてあったそうです。
トイレで拾われた日時等を教えてもらい、私なりに推理を働かせてみました。
その頃、デイサービスに行ったら、皆さんの手作りの小物入れをもらったと嬉しそうに話していました。
そして、そのお礼をしたい。金沢(母の生まれ育った実家)のデパートに行けば買えるか?等…私に聞いていました。
金沢と言うあたりがちょっと(^^;)???ではありましたが…
私は、それはお礼をしなくても大丈夫だよ。今度どこか行った時に皆さんにお土産を買って持って行こうね。と伝えていました。
そのやり取りは、かなり何度も繰り返されていました。。。
母は、やはりお礼を買いに行きたくて、隣町まで行ったのではないか…?!
ただ、途中でトイレに行きたくなり、トイレを済ませたら、バッグを持って出るのを忘れてしまった。。。
そして、親切な方が、そのバッグを警察に届けてくれた。
私の推理はそんな感じです。
◇GPSにも難点が…?!
その頃は猛暑が続く夏でした。
何度か、その「お返し」を買いに行くことをチャレンジしたのでしょうか?!
デイサービスの迎えが行っても、いない。と連絡があり、たまたまGPSの電源が切れていて、母の居場所がわからない時がありました。
隣町に行く途中の道で歩いている母を、「居宅介護支援事業所」の方が見つけてくれて、事なきを得たのですが…。
熱中症とかにならなくて本当に良かったです。
そしてGPSの電源はいつもフルにしておかなければいけません。。。
週に一回くらいは、充電をできる環境および人がいないと、使えないと言うことです(^^;)
「徘徊」と言うと、意味もなくただ、ボーっと、ウロウロしている…みたいなイメージがありますが…そうではなくて、何か目的を持って出かけてるんですよね。
母の場合もそうでした。普段は出歩くのが苦手な母が、デイサービスの皆さんへお礼がしたい一心で、暑い中、買い物に出かけたのです。
その途中で、目的を忘れてしまって迷子になってしまう…!
私が、母からお礼がしたい。と言う連絡を受けた後に、一緒に買い物に行っておけば良かったんです。。。(;o;)
私が適当に流してしまったから、母のお礼がしたい!と言う気持ちが消化しきれず、自分で出かけてしまったのです。
少し間違えば大変なことになっていたかも知れません。。猛省
この出来事で思ったこと。
◇私が母の病気を軽く思っていたこと。
◇母は昔から、物をもらったりしたら、お返し等をきちんとしないと…と言う律儀な性格でしたが、病気になってもそんなことは忘れてはいなかった!
しっかりしている部分と、すっぽりと忘れてしまう部分が入り交ざった認知症初期には、本当に思いも寄らないことが良く起こりました。
でも、後になって考えると…母はこんなことがしたかったのかな?
こんなことを思っていたのかな。。と理解できる部分があり、それがなんだか切なかったのです。